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さすらいの教師takebowの趣味の部屋

木曜日, 8月 17, 0018

山行回想8-不帰ノ嶮-

「山を想えば 人恋し
人を想えば 山恋し」(百瀬慎太郎)


北 アルプスには、キレットと呼ばれる場所が3箇所ある。一番有名なのが槍~穂高間にある大キレットで、次に鹿島槍~五竜の八峰キレット、そして唐松岳~天 狗ノ頭の間にあるのが不帰ノ嶮である。キレットは「切戸」とも書き、ナイフエッジを思わさせる急峻な岩の稜線を指す。どこも「鳥も通わぬ」とか「人を寄せ 付けない」という形容詞とともに語られている難所である。

2005年、八方尾根から登り、唐松山荘に一泊。翌日、快晴の中、懸案の不帰ノ嶮を めざした。3度目の正直。今まで2度に渡って越えるのを断念してきた場所だ。天候が不順であったり、体力的に保たずに諦めてきた。だが、今回は難所に関し ては恵まれた山行となった。天気の安定は、剱岳を代表とする立山などの山々を見ながらの快適な登攀を可能にしてくれた。かなり早いペースで核心部分のⅡ峰 ~Ⅰ峰をクリアできた。子供の頃から危険な処を登るのが好きだったためか、難所になると余計にやる気が出てくる。デジカメの写真を見ると、岩ギキョウなど の花を愛でる余裕もあったのだから、いかに快適な山行だったか、ご理解頂けると思う。「天狗の大下り」を逆コースから大登りして天狗岳山荘に着いた。

その後が長かった。白馬鑓温泉ま でがモチベーションが下がったためか、何度休んでもペースが掴めないので大出原で昼寝した。他の登山者が横を通るのに無様にも大の字になっていた。山用語 で「トカゲ」という状態。おかげでパワーが戻り、白馬鑓で快適な温泉を満喫した。が、翌日は朝から最悪の雷雨となり、命からがら猿倉まで下ったのだった。 翌日、下界のニュースで大雪渓の落石で人が亡くなったことを知った。


困難がある。だからこそ登るとしたら、登山とは人生そのものなのか。      (写真は不帰ノ嶮Ⅱ峰南峰)

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