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さすらいの教師takebowの趣味の部屋

土曜日, 5月 06, 0018

【名曲名盤】キャプテン・ビヨンド『キャプテン・ビヨンド』


知る人ぞ知るハードロックの名盤。1曲目の頭から脳天直撃なサウンドの連打に驚愕することになる。しかも一曲一曲のクオリティの高さもさることながら、アルバム全体を構成している宇宙を素材とする緊張感と組織力は、コンセプトアルバムとしての質の高さの証明でもある。

それもそのはず、メンバーは元Deep Purple(第1期)のROD EVANS(Lead Vocals)、ジョニー・ウインター・アンドのBOBBY CALDWELL(Drams)、アイアン・バタフライのRARRY RHINO RAINHARDT(Guitar)とLEE DORMAN(Bass)という、いわゆるスーパーグループだったから、その音楽性の高さは当然であるかもしれない。ただし、Deep Purpleといっても第1期はアートロックに含まれ、現在のイメージするDeep Purpleとは全く異なる訳で、そのキャリアに反してこのメンバーで作り出そうとしたサウンドはまさにハードロック。Deep Purpleというよりもむしろレッド・ツェッペリンのように音の万華鏡的な広がりを持っている。
12曲目の「静寂の対話(返答)」に代表的にみられるシナトラのような甘いボーカル、アルバム全体を通じて変幻自在なリズムを刻むドラム。リズム隊に負けないギターサウンド。本作は日本では評価が高かったが、アメリカでは売れなかったそうだ。クィーンの1枚目と同じ共通性を感じる。時代、会社などのマネージメント、方向性、「売れる」という現象のもつ難しさを思い知らせる出来事だ。

CAPTAIN BEYOND『CAPTAIN BEYOND』  1972  Capricorn(日本盤PORYDOR K.K.)

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